住宅ローン控除(正式名:住宅借入金等特別控除)は、住宅購入者にとって最大の節税ツールのひとつだ。年末のローン残高の0.7%が毎年税額から控除されるため、年収や借入額によっては数十万円単位の還付が受けられる。2025年以降の改正内容も踏まえ、2026年現在の制度を徹底解説する。
住宅ローン控除の基本ルール(2026年版)
2022年の税制改正以降、控除率は1.0%から0.7%に引き下げられた。控除期間は新築住宅で13年間、中古住宅で10年間。年末のローン残高×0.7%が所得税から控除される。所得税で控除しきれない分は住民税からも控除される(上限あり)。
借入限度額(2026年)
| 住宅の種類 | 借入限度額 | 最大控除額(13年) |
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 5,000万円 | 455万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 409.5万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 364万円 |
| その他の新築住宅 | 3,000万円 | 273万円 |
| 中古住宅(認定) | 3,000万円 | 210万円(10年) |
| 中古住宅(その他) | 2,000万円 | 140万円(10年) |
年収別 住宅ローン控除シミュレーション
借入額4,000万円・35年ローン・金利1%の場合を想定。1年目のローン残高は約3,900万円。控除額=3,900万円×0.7%≒27.3万円となる。これが所得税から差し引かれる。
| 年収 | 所得税額(目安) | 控除額 | 実際の還付額 |
| 400万円 | 約8万円 | 約27.3万円 | 約8万円(残り住民税控除) |
| 600万円 | 約20万円 | 約27.3万円 | 約20万円+住民税控除 |
| 800万円 | 約47万円 | 約27.3万円 | 約27.3万円(満額) |
| 1,000万円 | 約90万円 | 約27.3万円 | 約27.3万円(満額) |
年収が低いほど所得税が少なく、控除を満額使いきれないケースがある。その場合は住民税からの控除(上限9.75万円/年)で補完される。
所得要件と注意点
住宅ローン控除を受けるには合計所得金額が2,000万円以下であることが条件だ。高収入者は注意が必要で、年収が2,000万円を超える年は控除が受けられない。また、入居初年度は確定申告が必須で、2年目以降は年末調整で対応できる。
まとめ
住宅ローン控除は最長13年間にわたって毎年数十万円の節税効果をもたらす強力な制度だ。省エネ基準を満たす住宅を選ぶことで借入限度額が上がり、控除額も最大化できる。購入前に借入額・年収・所得税額を正確に把握し、控除効果を最大限に活かした住宅購入計画を立てることが重要だ。
※本記事に記載の年収・収入はすべて公開情報をもとにした推定値です。実際の金額を保証するものではありません。正確な情報は本人・所属事務所の公式発表をご参照ください。